イベント参加報告
2019年学会・研究会・セミナー参加報告
第5回MSCT /ADCTデスク報告
画論2018の前日の12月15日に、第5回MSCT/ADCTデスクが開催されました。全国のキヤノンCTユーザー会の世話人が集まり、キヤノンCTの開発に関する情報提供とユーザー会からの装置改善要望についてディスカッションが行われました。首都圏ユーザー会から世話人2名が参加しましたので報告させて頂きます。
*キヤノンメディカルシステムズから情報提供
キヤノンメディカルシステムズより① CT領域の開発と方向性について、② AI技術の活用について、③ 新小児専用固定具について、④ 新透視システムの方向性について情報提供が行われた。
① CT領域の開発と方向性として、Dual Energy CTの定量解析と、高分解能化を2つの大きな柱としていくことが報告された。
② AI技術の活用については、開発部よりDeep learning Reconstructionを含めた今後の方向性が提示された。また、事前に各ユーザー会に行ったAI技術の活用法についてアンケート調査の結果について報告が行われた。
③ 新しい小児専用固定具について報告が行われた。デスク参加者からは腕の固定位置や素材感について意見が挙げられた。
④ 新透視システムの方向性について報告が行われた。デスク参加者からは透視システムの方向性については実際に手技を行う医師から多くの意見を挙げてもらうべきではないか、技師の立場としては音声認識や架台モニタの有効利用などの意見が挙げられた。
*各地域ユーザー会からの装置改善要望について
各地区ユーザー会からの装置改善要望について以下の内容を中心にディスカッションが行われた。
※キヤノンメディカルシステムズからの要望事項回答は こちら を参照ください。
●寝台移動を操作室側から行う際の移動ボタンについて、オートが良いのかデッドマンが良いのか?
⇒施設のポリシーに合わせて仕様を変更できるようにしてほしい
⇒デッドマンであれば途中(60cm)の基準で停止する必要もないのでは
●位置決め装置のレーザーについて、「赤」は見づらいので「緑」にならないか?
●80列Dual Energy(40mm volume scan) において生データベース解析ができないか?
●SEMARの部分再構成が可能か?
⇒次期Ver.で対応したいと回答あり。
●SEMAR再構成時にSEMAR無しの原画の再構成は不要ではないか?
⇒必ず原画像と比較して画像を評価することが基本のため、原画の再構成の省略は難しいとの回答
●現所有装置のver.upがどこまで可能か判り難い?
⇒今後、情報を整理してまとめていく方針であると回答あり。
第5回MSCT/ADCTデスクでは、時間の制限もあり首都圏を含め各地区のユーザー会からの要望事項が十分に取り上げて頂くことが出来ませんでした。首都圏ユーザー会に皆様から頂いた装置改善要望に関しましては書面でキヤノンメディカルシステムズに伝えさせて頂きましたが、本ユーザー会としては今後のデスク運営について、装置改善要望について十分なディスカッションを行っていただけるよう要望していきたいと考えています。今後とも皆様より多くの装置改善要望を頂ければ幸甚に存じます。
作成 小川泰良 小野雄一朗